前髪は目につきやすく、また顔の印象を大きく左右します。
そのため前髪の生え際がスカスカになると気になってしまうでしょう。実は前髪の薄毛は女性にも多い悩みなのです。今回は前髪の生え際がスカスカになる原因などについて解説します。自分でできる対策や前髪の薄毛を上手に隠す方法も紹介していますので、参考にしてください。
前髪の生え際がスカスカとはどういう状態?
そもそも前髪の生え際がスカスカとは具体的にどういう状態を指すのでしょうか。まずは前髪の生え際がスカスカである状態をパターン別に紹介します。
M字状に前髪が後退している
額の両側が後退し前髪の生え際がM字状になっている、いわゆるM字ハゲのパターンです。
普段は中央の髪の毛でカバーできるものの、雨に濡れたときや前かがみになったときに後退している部分が露わになります。
M字ハゲはAGA(男性型脱毛症)に多い脱毛のパターンですが、女性でもM字状に前髪が後退するケースも少なくありません。
前髪の毛量が少ない
前髪のボリュームが全体的に少ないパターンです。
前髪を上げているときは額が広く見え、前髪をおろしているときは、生え際などがスカスカに見えます。
このパターンは生え際のボリュームが少ないことにより前髪がパックリ割れるため、思いどおりにスタイリングしにくく、ヘアスタイルでカバーするのも難しいケースが多いです。
前髪の隙間から額が透けて見える
前髪の隙間から額の大部分が透けて見えるパターンです。
前髪の毛量そのものは減っていなくても、生え際が後退すればスカスカになってしまいます。このパターンはヘアアレンジもしにくく、またヘアスタイルの幅も限られてしまいます。
前髪が薄いのかセルフチェックする方法
自分の前髪は毎日見るからこそ、薄毛が進行しているかどうかはなかなかかわからないものです。かといって、髪が薄くなっているかを他人に確認してもらうのもハードルが高いでしょう。
前髪が薄いかセルフチェックするには以下の方法があります。
- 鏡を用意し目を見開いて眉毛を上げ、額にしわを寄せる
- 一番上のしわから生え際まで指2本以上あれば薄毛
ただ、指の太さや額の皮膚の状態には個人差があります。そのためあくまでも目安に考えておきましょう。
前髪の生え際がスカスカになる原因
薄毛は男女問わず深刻な悩みです。
髪の毛の抜け方はさまざまですが、前髪は女性も薄毛になりやすい部位といえます。薄毛の原因にはどのようなものがあるのでしょうか。
前髪の薄毛に悩む女性は多い
薄毛のパターンにもさまざまありますが、前髪は女性も薄くなりやすい部位といえます。前髪がスカスカになる原因には女性特有のものもあるからです。
まず、ヘアスタイルです。
前髪から上げているポニーテールでは、前髪が後方に引っ張られた状態になります。
すると前髪の生え際に負担が集中し、前髪がスカスカになる原因になるわけです。
髪が一方向に引っ張られることなどによって発生する脱毛を牽引性脱毛症と呼びます。
もちろん男性にもおこる可能性はありますが、髪を長く伸ばしている方が多い女性は牽引性脱毛症になりやすいといえます。
次に、化粧です。生え際までファンデーションを塗っている女性は少なくありません。
しっかりと落とせば問題ありませんが、汚れが残ると毛穴詰まりを引き起こし前髪の薄毛につながることがあります。
薄毛の原因①:不規則な生活習慣
薄毛の大きな要因として考えられるのが血流の悪さです。
不規則な生活習慣は自律神経の乱れにつながり、血流悪化を招きます。
髪の毛の発育には成長ホルモンも重要です。
成長ホルモンには質の高い睡眠が欠かせません。寝る時間が日によって違うと睡眠の質の低下につながります。
成長ホルモンの分泌量が減ると、髪の毛の成長に支障がでて、薄毛につながることがあります。
薄毛の原因②:バランスの悪い食生活
髪の毛の発育には栄養が重要です。
脂質に偏った食事は過剰な皮脂分泌に直結します。必要以上に皮脂が分泌されると、頭皮トラブルにつながり、薄毛を招くことがあります。
暴飲暴食にも注意が必要です。内臓に負担がかかり、内臓の不調を起こしかねません。
内臓の機能が低下すると栄養の吸収効率が悪くなります。すると髪の毛の成長に必要な栄養素が足りなくなり、薄毛につながることがあります。
肥満は薄毛を招くことも立証されています。
薄毛の原因③:加齢やホルモンバランス
髪の毛を作り出す細胞は、年とともに機能が低下していきます。そのため加齢による自然現象で薄毛になるケースは男女問わず多いものです。
女性ホルモンの低下が原因で薄毛になるケースも少なくありません。
女性ホルモンと呼ばれるのは「プロゲステロン(黄体ホルモン)」と「エストロゲン(卵胞ホルモン)」の2種類です。
このうちエストロゲンは髪の成長に重要な役割を果たします。
エストロゲンは、更年期(40代中盤~50代)に分泌量が急激に低下してしまうのです。
しかし男性ホルモンの分泌量はそのままであるため、ホルモンバランスが崩れ心身の不調を引き起こします。これが更年期障害です。
更年期障害の症状として髪の毛が抜けたり細くなったりすることがあります。
ホルモンバランスの乱れは出産後にもおこります。
産後にエストロゲンに分泌が低下することで、産後脱毛(分娩後脱毛)と呼ばれる脱毛症状が現れることがあります。ただ産後脱毛(分娩後脱毛)では一時的には抜け毛が増えるものの半年~1年程度でおさまるのが通常です。
産後の抜け毛についてはこちらをご覧ください。
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前髪の生え際のスカスカへの対策
では前髪の生え際がスカスカになった場合、どのような対策が効果的なのでしょうか。
薄毛の対策①:食生活や生活習慣の改善
食生活を含む生活習慣は薄毛に大きく関係しています。
髪の毛の主成分はタンパク質の一種であるケラチンです。
前髪の薄毛対策にも、ケラチンを合成するために必要なアミノ酸、亜鉛、ビタミンなどを摂取することが大切になります。
髪の毛に好ましい働きかけをするビタミンB群も積極的に摂取したいところです。
ビタミンB2、B6には皮脂の分泌を正常に保つ作用があるといわれています。葉酸には血液の生成を助ける作用が期待できます。
そのほか、ミネラルなどもバランスよく摂取しましょう。
毎日献立を考えるのは負担になる場合、サプリメントの活用もおすすめです。
ただし髪の毛によいとされる栄養素も、過剰摂取にならないよう気をつけなければなりません。
たとえば亜鉛の過剰摂取は吐き気や嘔吐、下痢などの症状を起こすことがあります。
タンパク質の過剰摂取は内臓疲労につながることがあります。
また飲酒習慣にも注意が必要です。
アルコールには血流促進作用があり、適量ならストレス解消にもなります。
しかし飲み過ぎは薄毛を招きかねません。
アルコールが体内で分解される際に、髪の毛の成長に必要な亜鉛などが消費されるからです。
睡眠に気を配ることも重要です。質の高い眠りは成長ホルモンの分泌やストレス解消にもつながります。
質の高い睡眠を確保するためには、たとえば以下の点に気をつけましょう。
- 毎日定時刻に寝る
- 就寝3時間前までに食事を終える
- 就寝前に軽くストレッチをする
- 就寝前にブルーライトを浴びないなど
適度に運動する習慣をつけることも大切です。運動することで血流が促進し、成長ホルモンの分泌も促されます。
昼間に適度に運動することで、夜ぐっすり眠ることができるようになるでしょう。
薄毛対策におすすめの栄養素はこちらをご覧ください。
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薄毛の対策②:医師に相談
薄毛の原因はさまざまです。
自力で改善が見込めるものもある一方で自力での対策が困難なものもあります。
たとえば病気やホルモンバランスの乱れが脱毛の原因となっている場合、自力では対処できません。
医師に相談し専門的な治療を受けるのが得策といえるでしょう。
原因に見当がつかない場合も受診するのがおすすめです。
薄毛の対策③:ヘアスタイルやメイクを変更
ヘアスタイルでカバーする手もあります。
たとえばショートヘアにして、前髪をゆるく立ち上げると生え際がぼやけるため、前髪がスカスカなのが目立たなくなります。
「髪を短くするのは避けたい」という方は前髪にパーマをかけるのもよいでしょう。
輪郭があいまいになり生え際の薄毛をごまかすことができます。
しかしパーマは髪の毛への負担が大きい点に留意が必要です。パーマをかける場合は適度に期間をあけるようにしましょう。
シースルーバングもおすすめです。生え際があいまいになり前髪の薄毛が目立たなくなるだけでなく、“小顔見え“効果も期待できます。
ヘアスタイルを変えたくない場合、化粧で隠すことも可能です。
そのほか、生え際の頭皮にアートメイクを施す方法によっても前髪の薄毛は目立たなくなります。
「ヘアラインアートメイク」といって、髪の生え際にアートメイクで毛を描く施術があります。アートメイクに抵抗がない方は選択肢のひとつとして知っておくとよいでしょう。
薄毛の対策④:育毛剤や育毛サプリを活用
育毛剤や育毛サプリの活用も有用です。しかし注意しなければならないポイントがいくつかあります。
まず、育毛剤は必ず女性専用のものを使うようにしましょう。
男性用育毛剤は女性向けに作られていないため、女性が男性用の育毛剤を使うのはリスクがともなう場合があるからです。
また育毛サプリは栄養の過剰摂取にならないよう気をつける必要があります。
お伝えしているとおり、髪の毛の発育に好ましい影響を与える栄養素も過剰摂取は逆効果になるケースがあります。
そして、育毛剤や育毛サプリは継続的に使用することが大切です。
育毛剤や育毛サプリは医薬品とは一線を画すものです。即効性はなく、効果を実感できるまでに時間かかります。
インターネットなどで「育毛剤には効果がない」「育毛サプリは効かない」などといわれることがありますが、効果が現れない理由のひとつに、使用期間が短い可能性が考えられます。
育毛剤や育毛サプリを使う場合、並行して生活習慣にも気をつけなくてはなりません。
もちろん、育毛剤や育毛サプリを使ったからといって必ず効果がでるわけではありませんが、少なくとも薄毛を招く生活習慣を送っていては効果を実感するのは難しいといえるでしょう。
女性用の育毛剤についてはこちらをご覧下さい。
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薄毛の対策⑤:薄毛隠しのアイテムを使用
薄毛隠しアイテムを使うと、前髪がスカスカになるのを手軽にカバーできます。
パウダーを振りかけるタイプやスプレータイプ、リキッドタイプなどがあります。
カラーバリエーションに富んだ商品もあり、自然に前髪の薄毛を隠すことが可能です。ただし就寝前にはしっかりと洗い落とさないと、薄毛を悪化させるリスクがあります。
またケースによってはかゆみなどの肌トラブルがおこる可能性もあるため、肌にあわないと感じた場合使用を控えるようにしましょう。